0歳からの英語で日本語は遅れる!?早期英語教育を始めるメリット・デメリット

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幼児向けの英語教材では、赤ちゃんの時期に英語環境をつくることに意味があるという話をよく耳にします。

そんな話を聞くと、お子さんが英語に抵抗をもつことなく英語にふれられるように英語教育を受けさせたいと思うのが親心ですよね。

しかし、早すぎる英語教育は、日本語の遅れなど発達に影響があるのではないかと心配になることはありませんか。

私も、おうち英語を始めるときには早期英語教育の弊害がないのか気になりました。

結論、早期英語教育にはメリットだけではなく、デメリットもあります。

間違えた方法で早期英語教育を進めてしまうと、日本語の獲得が遅れたり、せっかく覚えた英語もその場限りの知識になってしまったりするおそれがあるのです。

この記事では、早期英語教育のメリット・デメリットについてまとめました。

メリット・デメリットを知ったうえで、我が家では0歳6か月から英語の聞き流しを2年以上続けています。現在の様子やどのような考えで英語学習を取り入れたかも紹介します。

筆者自身も、まだ取り組み途中で勉強の日々ですが、記事の最後にはおうち英語についての参考図書も載せているので、ご覧になられてみてくださいね。

ご家庭で英語育児を取り入れるかどうか悩んでいる方の参考になれば幸いです。

目次

早期英語教育のメリット5つ

まずは、早期英語教育のメリットを見てみましょう。

早期英語教育のメリット

  1. 英語耳がつくられる。
  2. 英語脳を育てることができる。
  3. 英語への抵抗が少ない。
  4. 英語習得の時間を多く確保することができる。
  5. 多様性を受け入れやすくなる。

以上のように、体験することすべてが初めてである赤ちゃんならではのメリットが挙げられます。

一つずつ、解説していきます。

1.英語耳がつくられる

「英語耳」とは、英語特有の発音やリズムを聞き取ることができる耳を指します。

「音」の習得については、生まれてから1歳になるころまでに、言語環境に応じた脳になることが分かっています。聴きとることができる音が日常生活の中で優先的に使われる音だけに絞られていくのです。

音声学の研究では、世界中の言葉には、言語として優先的に使われる音の周波数帯があると言われています。英語が2,000~1万2,000ヘルツの周波数帯であるのに対し、日本語は125~1,500ヘルツ。

英語と日本語の周波数…全然かぶってない。

周波数帯の溝が大きいと、聞き取りにくい英単語や発音も多くなるので、日本人にとって英語は聞き取りにくい言語であると言えます。

しかし、生まれたばかりの赤ちゃんは20~20,000ヘルツの周波数を認識する潜在的な能力があるといわれています。

赤ちゃんから英語環境をつくり、英語の音に慣れることで、英語を聞き取れる英語耳をつくることができるんですね。

日本語の音が全部で100程度なのに対して、英語はおよそ1800音を使って発音しているんだって。
赤ちゃんのころから英語の音を聞くことで、日本語にない英語の音も聞き取りやすくなるのが1つ目のメリットです。

2.英語脳を育てることができる

「英語脳」とは、英語を英語のまま、英語の語順で理解することができる脳の回路のことです。

0歳の子どもは、日本語と英語の区別がありません。だから、英語環境を与えることで、日本に生まれた赤ちゃんが日本語を習得するのと同じように、使われる場面から英語を学ぶことができてしまうのです。

私が、英語を使うときには、頭の中で日本語の意味を考えているから、しどろもどろになってしまうなあ。
英語の回路があると、頭の中で日本語と英語を置き換える必要がないから、スムーズに話すことができるようになるんだよ。

ちなみに、発達科学研究者の大井静雄先生によると、それぞれの言語回路は独立しているため、子どもが英語と日本語に混乱することはなく使い分けられるそうです。

英語を英語として理解できる英語脳が育つということが2つ目のメリットです。

3.英語への抵抗感が少ない

小さいころから英語に触れることで、英語という言語があることが当たり前になるので、英語への抵抗感が少なくなります。

現在の学校教育では、小学3年生から外国語活動として授業の中に英語が取り入れられていますが、日本語だけで9年間生活をしていると、自分の言語とは違うというだけで抵抗感をもつお子さんも少なくありません。

勉強だと思うと、少し聴き取れないことがあると、「自分は英語ができないんだ…」と感じてしまうかもしれません。

早期英語教育を行うことで、勉強として英語に出合うのではなく、コミュニケーションツールの一つとして英語と出合わせることができます。

英語で遊んでいく中で、子どもが楽しく英語に取り組んでくれたらうれしいですよね。

4.英語習得の時間を多く確保できる

言語の学習には、インプット(聞く・読む)、アウトプット(話す・書く)、インタラクション(意思疎通)の3つがそろうことが欠かせないと言われています。

しかし、日本の学校英語教育では、そのどれもが十分ではないことが現状です。(英語を学習した期間のわりには、英語を使える人って少ないですよね。)

ちなみに、言語を使えるようになるためには、まずインプットが重要とされていて、たくさんの英語の音声を聞くことが重要だと言われています。

英語教材のセールストークでも2000時間は聞かせ続けてくださいって言われたような…
言語の習得は時間がかかるんだ。英語を早く始めた分だけ、学習にかけられる時間も増えるのはメリットだね。

2000時間の英語学習についての根拠は明確ではないそうです。
習得には長い時間がかかるということが、キャッチ―なセールストークとして独り歩きしているのかもしれませんね。
参考記事を貼っておくのでご参照ください。
「英語学習2000時間」説の根拠とは | バイリンガル、育成中。

5.多様性を受け入れやすなる

英語は、いろいろな人とコミュニケーションをとるためのツールの一つです。

幼いころから複数の言語に触れることで、世の中には多様な国や文化があることを知るきっかけになります。

価値観は、育っていく環境の中で形成されていく部分も多いですよね。

他言語が周りにあるのが当たり前の生活は、多様性はあって当たり前という考えにつながっていくように思います。

早期英語教育のデメリット5つ

メリットがあることはわかったけど、デメリットがないのか気になる。

気になる早期英語教育の弊害には、次のようなものが挙げられます。

早期英語教育のデメリット

  1. 日本語の習得が遅れるおそれがある。
  2. 子どもに英語を強要することになる。
  3. お金や時間の労力がかかる。
  4. 継続する必要がある。
一つずつ、見ていきましょう。

1.日本語の習得が遅れる

早いうちから英語教育に取り組む中で、日本語が遅れてしまうのでは…と心配をしている人も少なくありません。

早期英語教育を実践している方にも、日本語の遅れが気になっている人はいらっしゃるようです。

子どもの日本語の発話が少ないと気になる気持ち…わかります。

脳と言葉について研究をしている黒川伊保子先生は、言語獲得は「絞り込み」によってなされるものだと言っています。

メリットでもふれたように、赤ちゃんは、母語を学ぶために、世界中のどの言語の母音も正確に発音できるようになる力をもっているそうです。このような時期に、他言語の音を聞かせたり、日本語を母語とするお母さんが教育目的で英語で話しかけたりすることで、脳は混乱してしまうということでした。

原因は、軸になる母語がしっかりできないからだと言われています。
調べていく中で、言葉の発達についてこんな研究結果を見つけたから紹介しますね。

ペアレンティーズ、あるいは、マザリーズという言葉を聞いたことがあるでしょうか?

母音を強調し、ピッチが高く、大げさな顔の表情もオマケにつけて、短くて簡単な言葉をくりかえす言葉を指します。この時、意味のない言葉(ばあなど)ではなく、「かわいいぃ子は、だあぁれ?」などというような意味のある言葉がけをすることを指します。

2020年2月に米国科学アカデミー紀要(PNAS)という権威ある雑誌に、生後半年の子供をもつ養育者が、このペアレンティーズという言葉の使い方の指導をうけながら子供と接していると、子供が18カ月(1歳半)になったときには、そのような話しかけをしていない親のもとに育った子供に比べて約2倍の言葉を話した、という成果が発表されました。

引用:最新の研究で判明「言葉の発達が2倍早い子の親は何が違うのか」 | PRESIDENT WOMAN Online

簡単に言うと、赤ちゃんに対して表情豊かに、簡単で意味のある言葉で話しかけると、言葉の発達に効果があということです。

赤ちゃんの時期は、親子関係を築いたり、母語の基礎を獲得したりするための大切な時期です。

早期英語教育を取り入れる場合も、将来しっかりとした英語の力をつけるため、日本語でのコミュニケーションを大切にしていきたいですね。

2.子どもに英語を強要することになる

お子さんが赤ちゃんのときに、早期英語教育を取り入れるのは、完全に親の判断であり、そこに子どもの意思はありません。

育つ環境は、多少なりとも子どもの成長に影響するもの。

  • 本当に子どもにとって必要なことなのか。
  • 英語学習をすることでどんな子どもになってほしいのか。

英語学習を始める前に、少し立ち止まって確認しておくと、今後の判断や継続のヒントになるかもしれません。

3.お金や時間の労力がかかる

日本の家庭で英語環境を用意するには、次のような方法が挙げられます。

英語環境の例

  • 英会話教室に通う
  • オンライン英会話を利用する
  • 英語教材を導入する
  • YouTubeや、アニメを利用する
  • プレスクール・インターナショナルスクールに通う など

英語環境を用意しようとするほどお金もかかりますし、そこについやす時間も増えていきます。

お金や時間を英語教育に使う分、何か別のものが削られてしまうことも、早期英語学習のデメリットだと言えます。

4.継続する必要がある

幼い子どもは、吸収力がある一方で、継続しなければすぐに忘れてしまいます。

早くから英語を話すようになっても、使うことがなければ、覚えておく意味のないものになってしまうのです。

お金と時間をかけたものが、なくなってしまうのは悲しすぎる。

継続するのにも多少なりとも労力がかかりますよね。その労力もデメリットの一つと言えるでしょう。

早期英語教育のデメリット:対応策

早期英語教育のデメリットに対策するために、早期英語教育を始める前には次の3点を確認しておくことが大切だと感じています。

早期英語教育のデメリット

  • 英語だけではなく、日本語(母語)の獲得にも力を入れる。
  • 親子で楽しめる方法を選ぶ。
  • おうち英語の目標をイメージしておく。
お子さんに母語をしっかり身につけながら、親子が納得した形で英語学習を取り入れていけば、早期英語教育のデメリットを感じることは少なくなるはずです。

英語教育に対する我が家の考え

これまで、一般的に言われることが多い早期英語教育のメリットとデメリットについて紹介しました。

どれも、わかる。つまり、早期英語教育については、賛否両論ということですよね。

一般的なメリット・デメリットを踏まえた上で、我が家では次のようなことを考えて、英語教育を取り入れることを決めました。

1.基本は母国語、英語はゆるく

0歳から英語育児を始める上で気になったのが日本語への影響だったのですが、私は、英語教育が日本語に与える影響は少ない!と思っています。

というのも、母国語の遅れが心配されているのは、幼児期に母語以外の言語圏に移住した子どもや、家庭でも教育目的で外国語を使用している子どもについてだったからです。

日本語ペラペラの親が日本語でかかわっていけば、子どもは母語として日本語を身に着けていくことができます。

0歳から1歳は特に日本語を大切にしながら、同時並行で英語に触れているというゆるくおうち英語を始めることを決めました。

2.子どもが嫌がるときには無理強いしない

我が家の英語教育の根底にあるのは、英語を好きになって、いろいろな人とコミュニケーションを楽しんでほしいということ。

子どもが英語を嫌いになってしまっては、本末転倒です。

そこで、子どもが嫌がるときには無理強いしないようにしています。

ただ、テレビ番組を変えた後にさりげなく音声も英語にしたり、テレビを消した後にさりげなく英語の曲流したりすることもあります(笑)さりげなくがポイントです!

そうは言っても、子どもが楽しく取り組めることが1番!

3.長期戦を覚悟

我が家の英語教育のスローガンは、言語習得は一日にして成らず!です。

お金や時間がかかることや、継続する必要があることは受け入れた上で、子どもが勉強としての英語に出合う小学校高学年~中学生頃までは続けていきたいと思って始めました。

初めから長期戦になると思っているので、継続することにデメリットを感じたり、焦ったりすることは今のところないです。

学習として英語に出合った後、英語に対してどんなふうに向き合っていくかは、子ども次第かなと考えています。

まとめ:早期英語教育で目指す姿をはっきりさせよう

今回は、早期英語教育にはメリット・デメリットについて紹介しました。

英語教育に限らず、何かを与えるときには、子どもにどうあってほしいかをはっきりさせることが大切だと思います。

英語を好きになってほしいと思った我が家では、英語環境をつくって楽しむことに決めました。

何から取り組んでよいかわからないときには、英語教材の無料サンプルや子ども向けの英語のYouTubeチャンネルなどを利用するのもおすすめです。

無料サンプル情報

グーミーズ(Goomies)の口コミと効果|コスパ最強の幼児英語DVD で紹介しているような1本買い切りのDVDから試してみるのもよいかもしれません。

お子さんも、おうちの人も楽しく過ごせる選択ができるといいですね。
記事作成に当たって参考にした本も、よかったら読んでみてくださいね。

参考書籍

▼スーパーキッズを育てた英語育児の方法とは?▼

▼脳にいい習慣って?▼

▼早期教育は必要か?▼

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この記事を書いた人

ゆとりのある人になるのが目標。
頭に乗っているのは、ゆトリさんです。

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