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100玉そろばんの使い方と遊び方|いつまで使える?年齢やレベルに合わせて紹介
2022年3月21日
1段に10個ずつの玉が10段で構成される100玉そろばん。
- 一対一対応の数え方
- 数の構成
- 十の位、一の位の考え方など
子どもが遊びながら数の感覚を身につけられる知育玩具の1つです。
知育に興味のある人は、気になったことがある人もいらっしゃるかもしれませんね。
一方で使ったことがないと、具体的な使い方や遊び方のイメージがつきにくいものでもあります。
筆者は、学生時代に数学教育や初等教育を中心に学んでいたので、100玉そろばんと言えば小学校低学年の算数の時間に使うイメージをもっていました。
しかし、実際に1歳&3歳の子どもと使ってみたところ、小さな子どもでもいろいろな使い方ができるものだと感じています。
この記事では、年齢やレベルに合わせた100玉そろばんの使い方・遊び方を紹介していきます。
100玉そろばんは、使い方を変えながら0歳から9歳頃まで長く使える知育玩具です。
100玉そろばんを使ってみたい人、使い方や遊び方が気になる人の参考になれば幸いです。
目次
100玉そろばんの基本の動かし方
具体的な使い方を紹介する前に、基本的な玉の動かし方を確認!
100玉そろばんの動かし方
- 玉を全部右に寄せる。
- 右から左に動かす。
- 玉を動かすときは人差し指で。
玉を寄せるときは、そろばんを右に傾けると簡単ですよ。
計算式を左から書くのと同じように、100玉そろばんも右から左に玉を動かしていきましょう。
数の感覚を育てる100玉そろばんの使い方7つ
ここからは、レベル別に100玉そろばんの使い方を紹介します。
目安の年齢は、一般的な発達段階や小学校での学習内容を参考にしています。
お子さんの興味に合わせて、いろいろな使い方を取り入れてみてくださいね。
レベル1:数を数える(数唱)
数を数える
- 年齢の目安:0歳~
- 数の数え方に慣れる
- 一対一対応の数え方を知る
- 数の大きさを感覚的につかむ
小さなお子さんでもできる使い方で、上記のような数の感覚にふれられます。
1、2、3…と数を数えるのに合わせて、1玉ずつ動かすと一対一対応の数え方に慣れることができますよ。
そろばんは1段が10個になっているので、何度も数えるうちに10が一つのまとまりということにも気づくようになります。
数量がまだわからない1歳児も、5と10のときには「ごぅっ」、「じゅっ」とお話しています(笑)
- 1段目は1玉、2段目は2玉…と数を増やす動かし方をする
- 10、9、8、7…と逆から数を数える
慣れてきたら、上記のような数の数え方もおすすめですよ。
レベル2:2とび・5とび・10とびで数える
まとまりで数える
- 年齢の目安:3歳~
- 数の数え方に慣れる
- まとまりで数を見ることに慣れる
- 数の構成を感覚的につかむ
一対一対応の数え方に慣れ、10より大きな数を数えられるようになってきたら、まとまりで数を数えてみましょう。
玉を動かしながら、2とび、5とび、10とびなどの数え方にチャレンジしてみてくださいね。
- 数を早く数えるくふうにつながる
- お金の計算がしやすくなる
- 時計の分針が見やすくなるなど
まとまりで数えられるようになると、身の回りの数がもっとわかりやすくなりますよ。
まだ数が数えられなくても、そろばんの玉の動きと数唱を見せるのもありです。
お子さんと呪文をとなえる感じで数を楽しんでみてくださいね。
お子さんと呪文をとなえる感じで数を楽しんでみてくださいね。
レベル3:いくつといくつ(数の合成・分解)
数の合成・分解
- 年齢の目安:5歳~
- 数の構成を理解する
- たし算やひき算の考え方につながる
数を数えるだけではなく、数の構成を理解するのにも100玉そろばんが役立ちます。
ここでは、10の合成や分解について紹介します。
10の合成(○と○で10)
「いくつといくつを合わせたら10になる」ことを、10の合成と言います。
くり上がりの計算につながる考え方で、小学1年生の算数で学習する内容です。
100玉そろばんは、10の合成に慣れるのにもぴったり。
- 1段ごとに玉を分ける。(1と9、2と8、3と7…)
- 「1と9で10、2と8で10…」と言いながら、両側に分けた玉を真ん中で合わせる。
1段が10という100玉そろばんに慣れていれば、操作をくり返すことで体感的にも10の合成を理解しやすくなりますよ。
10の分解(10が○と○)
「10を分けたらいくつといくつになる」ことを、10の分解と言います。
10の合成と同じように、小学1年生の算数で学習する内容です。
100玉そろばんで練習するときには、10の合成と逆の動かし方をします。
- 玉を中心に集めて、10のまとまりをつくる。
- 「10は1と9、10は2と8…」と言いながら、玉を両端に分ける。
10の合成や分解は、計算の力につながるので、1年生でしっかりマスターしたいところです。
レベル4:たし算・ひき算
たし算・ひき算
- 年齢の目安:5歳~
- たし算とひき算の意味を理解しやすい
- 式がわからなくても、玉を動かすことで考え方にふれられる
100玉そろばんは、一般的なそろばんと同じように、たし算やひき算にも使えます。
お話に合わせて玉を動かすだけなら、数が数えられる4歳頃からでも取り入れられる使い方です。
一般的なそろばんと比べて、動かした数がわかりやすく式とつなげやすいのも100玉そろばんのよさですね。
たし算(くり上がりなし)
たし算の計算は、式の数のとおりに玉を動かしていきます。
5+2=7という計算では、始めに5玉、次に2玉を左に寄せ、合わせた数を数えます。
小学校の授業ではブロックやおはじきを使うこともありますが、バラバラと散らばりやすいのが難点。
100玉そろばんは、玉が散らばることがないので、小さいお子さんでも動かしやすいというメリットがあります。
ひき算(くり下がりなし)
ひき算の場合は、始めに入れた数から、ひく数の分だけ玉を右に動かします。
7-2の計算の場合は、7玉入れて、そのうち2玉を右に払って、残った数を求めます。
たし算は合わせる、ひき算は取るという操作をするので、式の意味も理解しやすくなりますね。
レベル5:くり上がり・くり下がりのある計算
くり上がり・くり下がりの計算
- 年齢の目安:6歳~
- 10のまとまりをつくった計算に慣れる
- くり上がりやくり下がりの考え方が視覚的にわかる
小学1年生の算数で出てくるくり上がりやくり下がりの計算は、小学2年生の筆算の学習にもつながる内容なので、10のまとまりをつくって正確に計算できるようにしたいところ。
100玉そろばんを使うと、1段が10玉なので、10のまとまりがわかりやすくなりますよ。
くり上がりのたし算
くり上がりがある計算は、100玉そろばんの段が変わるところがポイントです。
例えば、9+3の計算の場合は、先に1段目の1玉を動かした後、2段目に移動して残りの2玉を動かします。
動かした後のそろばんは、1段目が10玉、2段目が2玉なので答えは12です。
10より大きいと、指が使いにくく、一気に計算に苦手意識が出てくるお子さんもいますよね。
ここで生きてくるのが、先に紹介した数の構成や分解の感覚。
小さいころから数にふれて、少しずつ育てておきたいね。
小さいころから数にふれて、少しずつ育てておきたいね。
くり下がりのひき算
くり下がりの計算は、動かし方が2パターンあります。
十のまとまりをつくる方法
12-3の計算を例に説明します。
十のまとまりをつくる方法では、始めに2段目の2玉を取って、十のまとまりをつくります。(12-2=10)
3玉取りたいので、1段目からあと1玉をとって、答えは9玉になります。(10-1=9)
下の段から順に玉を取っていけばいいので、そろばんの操作もやさしめです。
十のまとまりからひく方法
12-9などのように、ひく数が大きいときには十のまとまりからひく方法もあります。
そろばんで操作するときには、始めに1段目から9玉を取ります。(10-9=1)
1段目の1と2段目の2を合わせて、答えは3になります。(1+2=3)
これは、十の分解やたし算を使ってくり下がりの計算をする方法です。
どちらのやり方にしても、十のまとまりを見つけるのがポイント。
お子さんが自分がやりやすい方法を選べるようになるといいですね。
レベル6:かけ算
かけ算
- 年齢の目安:7歳~
- 同じまとまりのいくつ分というかけ算の意味がわかりやすい
- 10段目を使うと、○×10とかけ算を広げることもできる
小学2年生で学習するかけ算でも、100玉そろばんを使うことができます。
3の段の場合、九九に合わせて、3玉のまとまりを一段ずつ動かしていきましょう。
小学校では、3×4(3のまとまりの4つ分)と4×3(4のまとまりの3つ分)は意味が違うものとして学習するので、文章問題などでどちらの式が正しいのか混乱するお子さんもいるそうです。
操作と九九を合わせて覚えていくことで、かけ算の意味がわかり、学習内容をより深く理解することにつながるかもしれませんね。
レベル7:1玉の単位を変えて数唱
1玉の単位を変える
- 年齢の目安:8・9歳~
- 数の構成を理解しやすい
- 割合の学習にもつながる見方にふれられる
最後に紹介する使い方は、これまでの使い方より少しだけ抽象的な考え方になるので、小数や分数を学ぶ8・9歳頃から取り入れるのがおすすめです。
これまで1玉を1と数える使い方を紹介してきましたが、1玉の単位を変えて使うという応用技もあります。
1玉の大きさを変える見方は少し難しく感じるかもしれません。
でも、全体を1と見るという高学年の割合の学習にもつながる考え方なので、少しずつ慣れておきたいところ。
イメージしにくいと思うので、具体例を挙げてみますね。
- 1玉を10と見て、数唱をする。
(10、20、30…100) - 1玉を0.1と見て、数唱をする。
(0.1、0.2、0.3、…0.9、1)
上記の数え方ができると、100玉そろばんで次のような問題が解きやすくなります。
- 10をいくつ集めたら1000になる?
(小学2年生の問題) - 5.2は0.1をいくつ集めた数?
(小学3年生の問題)
この問題もイメージしづらいですが、小学校4年生頃からは算数の学習の抽象度がもっと高くなります。
それまでに100玉そろばんなどで数の感覚を体感的につかんでおきたいですね。
3歳児の実例|100玉そろばんを使うのはどんなとき?
ここまでは、数の感覚を育てる100玉そろばんの使い方ということで、お勉強っぽい使い方を紹介してきました。
お勉強感が強すぎて、あまり魅力を感じない…
そう感じられた方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、実際に3歳児と使ってみて、100玉そろばんは日常生活にある数を具体的に伝えやすい知育玩具だと実感しています。
お子さんと過ごすスペースに1台あると、数にふれる機会を増やせますよ。
ここでは、うちの子が100玉そろばんを使う場面をお伝えします。
大きな数を伝えるとき
100玉そろばんが我が家にきたのは、上の子の3歳のお誕生日。
初めて100玉そろばんを見た子どもは、「3!」と言いながら3玉のまとまりをつくっていました。
しかし、5より大きな数になるとまだまだ理解が難しい年齢。
そんなときに、100玉そろばんがあると数を視覚的に説明しやすかったです。
先日、私の祖母が81歳の誕生日を迎えたときも「ひいばあちゃん、何歳?」と聞いてきました。
81歳と伝えた後に、10玉のまとまりを8段、それと1玉を子どもに動かしてもらいました。
「いっぱいあるじゃーん!」と81という数字に興奮していたのがかわいかったですよ。
- 年齢
- お休み期間の日数
- おこづかいの残りなど
日常生活の中で、数を使って説明をする場面は意外と多いです。
100玉そろばんがあると、「これぐらいの数だよ。」と視覚的に大きさを見せられて便利だなと感じています。
数を比べるとき
数比べをするときにも、100玉そろばんを使っています。
最後の1個の食べ物をめぐって子どもがケンカをしているとき、(だいたい上の子が多く食べているのですが)食べた数を視覚的に見せると「どうぞ。」ができることもあります(笑)
よくやるのは、じゃんけんゲーム。
ひたすらじゃんけんをして先に10回勝った方が勝ちというゲームを100玉そろばんでカウントしながらやっています。
夢中になって遊ぶような知育玩具とは言えませんが、ふとしたときに「じゃんけんしよう。」と子どもから持ってくることもあります。
私は、買ってよかったと思っています。
私は、買ってよかったと思っています。
まとめ:100玉そろばんで数の感覚を身につけよう
この記事では、年齢やレベルに合わせた100玉そろばんの使い方・遊び方を紹介しました。
- 0~9歳頃まで長く使える
- 数の大きさが視覚的にわかる
- 十のまとまりを感じやすい
- たし算・ひき算・かけ算にも使える
- 1玉の単位を変えて、算数の見方を広げられる
このように、100玉そろばんは数の感覚を育てるのに役立つ知育玩具の1つです。
いろいろな使い方ができるので、お子さんの年齢に合わせて楽しく数にふれていきたいですね。
遊び感覚で、算数の基礎になる力を育てていきましょう。
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